放射線Q&A    診療放射線技師について

Q1:どうしてエックス線検査をするのですか?
Q2:エックス検査の放射線量はどれくらいなの?
Q3:病院に行くたびにエックス線検査をします。何度も放射線を浴びて体への影響が心配です。大丈夫?
Q4:妊娠しているかもしれないのにエックス線検査を受けたのですが、大丈夫でしょうか?


Q1:どうしてエックス線検査をするのですか? 

A1:エックス線検査(以下「検査」)によって体の状態や病気についての大切な情報を得ることができます。しかし、エックス線に被ばくするため人体にとって危険な検査と思われています。検査には利益と不利益を伴いますが、不利益よりも得られる利益の方がはるかに上回っています。 

 

 

Q2:エックス検査の放射線量はどれくらいなの? 

A2:私たちの生活環境の中には、空気中、大地や住居、宇宙、私たち自身の体や食べ物などから放出される放射線を常に浴び続けています。これらの放射線を「自然放射線」と呼んでいます。これは、避けることが出来ませんが、この自然放射線による健康への影響は報告されていません。
 それ以外に、人工的に作り出した放射線を「人工放射線」と呼び、医療用の放射線もそのひとつです。胸部エックス線写真1枚の放射線量は、1年間に浴びる世界平均の自然放射線量より低いものです。通常の検査で用いられる放射線量は、微量のため健康に害を起こすことはありません。 

 

Q3:病院に行くたびにエックス線検査をします。何度も放射線を浴びて体への影響が心配です。大丈夫?

A3:体への影響はまずありません。心配なさらないでください。
通常のエックス線検査レベルでは放射線の量は少ないので、白血病やガンになる確率は極めて低いといえますし、エックス線検査を受けなくても白血病やガンになる可能性がありますので一概に放射線が原因とは言い切れません。
また、病気や症状によって何回も同じ検査をしなければならない場合もありますが、放射線は体に蓄積されることはありませんし、その影響が遺伝することも無いと言われております。
どうぞ安心して検査を受けてください。 

 

Q4:妊娠しているかもしれないのにエックス線検査を受けたのですが、大丈夫でしょうか?

A4:胸部エックス線検査、胃のバリウム検査を含めて胎児への影響が考えられる放射線量を浴びる事はないので心配いりません。頭部CTや胸部CTに関しても同様です。骨盤のCTの場合、子宮に直接浴びますが胎児に影響はありません。
放射線を全く受けない状態でも、形態異常が発生する確率は3パーセントほどあります。検査の放射線量でこの3パーセントが揺らぐことはほぼありません。しかし、我々から場合によっては検査をお断りすることもあります。ご心配なときには、どのようなことでも我々にご相談ください。